2011年6月アーカイブ

こんにちは。
日に日に蒸し暑くなりますね。
皆様はどんな暑さ対策していますか?

毎日暑いので涼しげなラブラドライトの加工をご紹介します。


「手持ちのラブラドライト原石をリングにしたい」というご依頼です。
50㎜X40㎜X厚み10㎜程度の原石をお預かりしました。
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ラブラドライトはクラックや黒い内包物が多い石です。
どちらかと言えば、黒や灰色の地に青色が所々見えているというような石なのですが、今回の石は青色が非常にはっきり綺麗に出ていました。

20㎜X35㎜程度のオーバルカボションカットをご希望でしたので、石取りの場所や、サイズ目安をご案内しました。
rab1-2.gif

色が20x30、色が20x35㎜の仕上がりサイズです。
枠とのバランスを考慮され20x30㎜となりました。

では、加工に入ります。

①石の切断です。小割りと言います。
rab2.jpg

油性ペンで切断ラインを書き、それに沿って切っていきます。
世界に一個しかない大切な石です。出来るだけ無駄の無いように、石が多く残るようにと心がけています。
(小さい切れ端は使いようが無いとは思いますが、、、)
一度切ったり、削ったりすると元には戻らないし、替わりもないので、加工の最初の瞬間が一番緊張します。

お預かりしたお客様の石や、難しい加工の場合気分が乗るまでついつい数日放置してしまいます。石を加工し始めれば数時間で仕上がるのですが、やり始めは気合がいります。失敗できないので緊張するのですよね、、、

②裏側加工
rab2-3.jpg

裏側に艶がなかったので磨きました。
切断した残りの石の裏側と、磨いた右側の石では、石が違うのではないかと言う位色の違いが出ました。
磨いてびっくり、裏側も綺麗なブルーだったのですね。
色を濃く見せたかったり、スターなどを見えやすくするため裏を磨かない場合も有ります。

③荒磨りです。
rab3.jpg

粒子の粗い研磨剤でざっと形をとります。
山付け側も、山を少し作っておきます。(ガードル加工時に削り易くするため)

④ガードル加工
ガードルとは外形です。この段階でサイズ、形を決めてしまします。
rab4.jpg

加工しやすいようにドップ(木や金属の棒)に貼り付け削ります。

 

rab5.jpgrab6.jpg

裏側と外形作り終了です。

左側のドップに貼りついた写真でうっすら分かるのですが、外形の角を面取りしてカケないようにして有ります。

⑤表側加工(山付け)
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裏表をひっくり返しドップに貼りなおします。
目と手の感覚だけで山を付けていきます。
ラブラドライトは層状の組成の石なので、色も層に沿って出ます。なので、少し肩の張ったぼってりとした山付けをし、やや平べったい様な仕上がりにしました。(側面写真参考)

rab8.jpgrab10.jpg

 

⑥リング加工
デザインのご希望を伺った所、FAXで手書きのデザイン画を送って下さいました。
正面の絵だったので、側面の細部を決めるのに簡単な作図をしました。
rab13.JPG

リングと石枠を橋のようにつないだ①と一体型の②。
石メインで他はごくごくシンプルに、という事で①で決定。

⑦完成

rabR11.jpgrabR12.jpg

 

とても綺麗なブルーのラブラドライトが映える仕上がりになったと思います。
あまりほめるのも自画自賛のようなので、表現が難しいですね。

今回のお話いかがでしたか?
加工の説明解りましたか?
リクエストが有れば是非お願いします。

初加工日記掲載です。やっとです。お待たせいたしました。

勉強して少しづつでも読みやすいブログになるようがんばります。

 

さて、ブログを作成しようと思ったのは、2年くらい前です。

写真だけを撮り溜めて放置して有りました。

今日ご紹介する内容は、唯一文章を作成してあったものです。せっかくなので手直ししないまま載せてしまおう。

 

磨きなおしの御依頼です。
お話をいただいたときには「海外で購入したファイブスター(石名)を枠から外さず磨きたい」との事でした。
う~ん、困った、、、
①ファイブスターって何?
②枠に付いたままだと上手く磨けない→綺麗に仕上がらない。
    なんて説明しようかな。

早々に脱線しますが、一般の方とメールのやり取りをするとき一番困るのが、言葉の使い方です。普段使っている言葉が一般的で無い事が多く、代替の言葉もなかなか思いつかないのです。
形1つとっても、OVカボはオーバルのカボション。オーバルは楕円形とか小判型とか書けるけどカボションって?山とかぷっくりつるっとした感じとかで解るのか?
PSはペアシェイプ、つゆ型。カボションもシングル、ダブル。ドロップの場合もあるし。
などなど。(形に関しては図入りの一覧表を片山が作成中です。)

話をもどして
①ファイブスターって言う位だから5条のスターが出るのでしょう。が、5条って何?
結晶系によって1条4条6条のスターが出るのですが、五方晶系なんて聞いた事ない。
海外で購入というところが怪しい(失礼な言い方ですよね。すみません)。勝手に名前を付けるし天然石かどうかも怪しいなあと。


石によって加工方法が違い、リカットをお勧めしない石、お断りする石があります。
石種がはっきりしていないと手を付けたけど上手く仕上がらなかった、なんて事がおこります。
「プロなんだから見れば解るだろう」と思われるかも知れませんが、研摩のプロであっても鑑別のプロでは無いのです、、、多分この石だろうとは思いますがカットされている石は解りにくいです。
写真を送ってもらったのですが、表面の傷が多すぎてスターは判別できず黒い石という以外は解りませんでした。

②枠に留まっている石は枠が邪魔をして上手く磨けません。
研摩機材が平面板なので機械が石全体にあたらないのです。加工した部分としない部分は艶が違うだけでなくエッジが立って境界線のようにスジが入ってしまいます。

枠から石を外して磨くのが一番良いのですが、外すときの圧力で石が割れてしまう事があります。4本爪の枠の場合比較的外し易いのですが、今回のような一周巻いているような爪は、枠もだめになってしまいます。
このようなタイプのリングを綺麗に仕上げるのは、爪を切って石を外し、爪を作り直す、場合によっては石枠を交換する、です。

という事で、難しい今回の加工依頼には
「石種が解らないのでもしかしたら上手く艶が出ないかもしれませんし、加工した部分としない部分の差がはっきり出てしまいますがそれでもよろしければお送り下さい」とメールしました。。

こんな不確かな返答ではキャンセルかなあ、、と思いましたが送ってくれました。有難うございます。

実物を見た感想は「やっぱり良く解らない、、、」でした。
ルースの判断をするとき、照りや、光の反射を見るのですが、表面が荒れすぎていました。スポットライトを当ててもスターは出ないし、、、重さはリングについているから解らない。

 bsaf1.jpg

 

黒いカボションのスター石にはブラックスターサファイア、シリマナイト、エンスタタイトなどが有ります。シリマナイトやエンスタタイトは癖のある石なのでリカットに向きません。現状より悪化する可能性もあります。

今回加工に踏み切った決め手は、枠でした。
傷の付き方や、温度や手触りから多分サファイアかなとは思いましたが、枠がプラチナだったのです。最近では珍しい位たっぷり贅沢にプラチナを使ってありました。こんなに贅沢なリングなのだからブラックスターサファイアだろう!!と。

で、仕上がりはこの写真です。

bsaf3.jpg
磨くのには5段階位の加工をするのですが、一度艶を消して傷をとり、だんだん研磨剤を細かくして磨いていくという写真では変化が解りにくい加工なので途中経過は省きました。

艶が戻り見事なスターが出ました。ファイブスターって名前がかっこいいのにスターはやはり6条でした。

石を磨くとき枠にも機材があたるので、枠(爪部分)も一緒に艶が出ています。

正面写真を見比べると一目瞭然ですね。


bsaf4.jpg

 

今回幸運だったのは、爪が石の山の角度に沿ってかかっており磨くときにあまり干渉しなかった事です。機材が当たり易く、すその方まで磨けたので境も解りにくく綺麗に仕上がったと思います。(写真は加工前です)

bsaf2.jpg
 

リングに石が付いたまま磨きなおしたい、と思われているお客様の参考になったでしょうか?

4本爪の場合の加工もそのうちご紹介しますね。

初ブログ

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初めまして、加工担当の岡田です。

今までは、HP担当のちささんにブログをまかせっきりでしたが、「加工の話も紹介してよ~」なんて声もありましたので、ごくごく少しづつブログを作成しようと思っております。

 

今日はご挨拶がてら簡単な仕事紹介をします。

通常の仕事は工場で石を加工しております。

そして、空いた時間にメールのチェックを行っています。

出来るだけ迅速に、いただいたメールに対応しようと思っておりますが、加工が立て込むと時々返信を忘れてしまいます、、、お心当たりのあるお客様、すみません、、、

 

山梨の研摩加工業界はとても細かく業種分けされています。

原石を切断だけする会社。切断にも大割り、小割り、引き割り等々あって全て分かれています。

削る作業も、ファセットカット、カボションカット、平面、丸玉、細工等々別れ、加工する石の種類で研摩機材が違うので、石種でも分かれています。

穴をあけや、穴を広げるだけを専門にしている職人さんもいます。

どの技術も習得に時間がかかる(と思う)ので、通常1種か2種位を専門に行っています。

 

さて、私は何をしているかというと、カボションカットが主です。

細かい枠合わせや、傷取り磨きなおしが多いですね。

ちなみに今日は、オニキスの印台加工とオパール、ヒスイ等の磨きなおしをしました。

 

さて、本当に短かったですが終了します。

なにぶん初めてで、読みにくいとは思いますが、お付き合いいただいて有難うございました。

次回からは、お客様からご注文いただいた加工の紹介をしていきたいと思います。写真も入れて楽しく、分かりやすく!を目指します。

興味のある加工がありましたらリクエストしてください。写真に残して後々ご紹介します。

また、ご依頼いただいたお客様で加工工程を写真で見たい!なんて方がいらっしゃればブログでご案内させていただきます。リアルタイムには無理ですが。

 

では又。次回は写真つきです。

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