加工のお話 翡翠

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こんにちは。
急に寒くなりましたね。
こんな時期には、ちょっと心が温かくなるようなお話を。

亡くなられたお母様の形見のリングを綺麗にしたいという御依頼です。

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以前、リングに留まったままのブラックサファイアの磨き直しをご紹介しました。
この時は覆輪タイプの爪だったのでそのまま磨きましたが、今回は4本爪なので枠から石を外して磨き直しをお勧めしました。

立爪タイプは石を磨く時に、爪が邪魔して全面を均一に磨きなおす事が出来ません。
磨いた部分と、磨いてない部分が有ると、磨いてない部分が余計に目立ってしまいます。
また、磨いた部分と磨いてない部分の境界線にエッジが立ってしまいます。

更に、枠も一緒に削ってしまうので、4本爪の様なタイプは、爪の強度が落ち、石外れの原因になってしまいます。

上記の内容をお客様に御了承いただき、石を枠から外しました。

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爪の周囲や、山裾は傷がつき難いのですが、頂点付近はかなり傷つき艶が消えています。
枠も黒っぽく変色しております。

Jade7.jpg

では、加工開始です。
ブラックサファイアの時には、加工前後の写真だけだったので、今回は順を追って写真を撮りました。
とは言え、コンパクトデジカメでささっと撮影しているだけなので、細部は分りづらいです、、、

先ずドップに貼ります。

Jade8jpg.jpg

傷を取り、表面全体を同じ荒さにします。
削る機材は、傷の深さや石の硬度で選びます。
今回は傷は多く、硬い石ですが、それ程傷が深く無いのでスムージング(中目)から開始しました。


スムージング(中目)

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スムージング(細目)

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ポリッシング(細目)

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ポリッシング(極細目)

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柔らか素材でポリッシング(極細目)で仕上がりです。

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翡翠は柔らかい部分と硬い部分が混在しています。
水晶と同じような柔らかい道具で磨くと、柔らかい部分が先に削れてしまい、ボコボコとした仕上がりになってしまいます。
従い、固め素材の道具で磨いていきます。


しかし、これだけでは印象が硬い仕上がりになるので、最後に同じ粒度(極細目)の研磨剤を、柔らかい素材に付けて磨きます。
この最後の壱手間で、ふわっと柔らかい印象の仕上がりとなります。

枠も磨きなおして、石を留めて完成です。

 Jade14.jpg

お客様より『とても美しく仕上がっていて、さすがプロのお仕事と感動しております。』とお言葉を頂きました。

何かあっては取り返しがつきませんから、形見の様な思い出のお品物を加工するのはとても緊張します。
無事に、綺麗に仕上がってホッとしました。

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このページは、chisaが2011年10月28日 16:13に書いたブログ記事です。

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