加工の話 ストラップ

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こんにちは。

 

前回ブログを更新してから1年以上もたってしまいました。

1年なんてあっという間に過ぎてしまいますね。

そろそろ更新しなくては、、、と思いやっと重い腰を上げてみました。

 

さて今回は、加工の中でもご注文が多い穴あけ製品加工をご紹介します。

 

水晶の原石です。

これを加工してストラップにします。

 Qst1.jpg

先端のポイントはきれいなのですが、根本がボロボロしています。

 

お客様の好みでこのまま穴をあけて金具を付ける事も有りますが、いろいろ不都合が有るので根元を削る事が多いです。

 

不都合とは

●根元の部分はインクルージョンやクラックが多く、加工中に割れやすい。

 また、加工中に割れなくても使用中に割れやすい。

●金具との接点が少なく、接着の強度が弱くなる。又見た目も悪い。

 金具には皿状の丸い板が有り、上下に突き刺しの針とパーツを通す丸い輪がくっついています。

 この皿の部分で穴口を隠し、又接着面積が広くなり剥がれにくくなっています。

 下の写真の様に斜めの面には皿の端が少し当たる位で、浮いてしまいます。

Qst2.jpg

等々です。

 

今回は根元をきれいに加工することにしました。

 

まず白っぽいボソボソした部分を平らに整形します。

Qst3.jpg

これだけでは、赤矢印部分の様にエッジが鋭く、カケも残ってしまうので面取りをします。

 

面取りの面積は石によって様々です。

きれいな石で、シャープな印象にしたい場合や、形を崩したくない場合は、糸面と呼ぶ糸の様に細く面を取ります。

今回の様な場合糸面では、ボソボソした部分やカケが残ってしまうので、広めに面取りをしています。

 


Qst4.jpg

Qst5.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

根元の加工が終了したら次は穴あけです。


白水晶では穴あけ場所が見えにくかったので、この写真だけ茶水晶です。

根元の真ん中に穴をあけます。

又画像小さく保存しちゃいました。

Qst6.jpg

片穴をパーツの太さであけます。

 

深さは石の種類やパーツの針の長さで様々です。

 

水晶の様な透明な石は、穴が透けて見た目が良くないのであまり深く穴を開けません。

又、石の強度に心配が有る時にも深くあけません。

このような場合、パーツの針を短く切って接着します。

 

お客様のご要望で、針が全て入るように深く穴をあける事も有ります。

 

過去いろいろなタイプの石、金具でこのような加工をしていますが、穴が浅くて石から金具が抜けたという経験はないです。

ほとんどは針が折れたり、丸カンが壊れたりします。

このような場合石に針が残ってしまい、抜くことができません。

 

「針で穴が埋まってしまったので取ってほしい」と言う注文も良く有ります。

 

単純に針を削れば良いのではないかと思われがちですが、なかなかそうもいきません。

 

穴あけは砂状の研磨剤と超音波振動で行います。

なので、石の様な硬い物は削れますが、接着剤や金具の様な柔らかい物は跳ねてしまい削れません。

 

もし同じように金具を差し込んで使いたい場合は、埋まってしまった穴の横に新たに穴をあけるか、パイプ形状の工具で残った針の回りに穴をあけて中の針を抜きます。

 

隣に穴をあける場合は穴位置がずれるので、デザインによっては傾いたり、イメージが変わってしまいます。

パイプで針を抜く場合は、穴が広がります。

 

どちらの場合も入っている針が長いほど、処理が難しく穴が太くなります。

加工するに当たって「絶対抜けない様に、剥がれ無いように、壊れない様に」と言われますが、使えば接着剤も金具も劣化するので「絶対は無理ですね」とお伝えしております。

 

話が長くなってしまいましたが、「適度な深さの穴をお勧めします」とお伝えしたかっただけす。

 

穴があいたら金具を接着します。

 

金具に接着剤を付けて差し込む方法も有りますが、私はまず穴の中一面に接着剤を塗り、その後金具に接着剤を付けて差し込みます。

 

穴あけ加工後は、加工した面がスリガラス状に曇ります。

接着剤を塗るとこの曇りがクリアーになります。

透明度の高い石はくもりが目立つので、このひと手間で見た目を良くしています。

 

さて、仕上がりです。

Qst9.jpg

Qst10.jpg

今回はストラップですが、金具を変えてペンダントトップやチャームなどいろいろ楽しむ事ができます。

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このページは、chisaが2013年7月31日 15:24に書いたブログ記事です。

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